2025.10.06
避難のために習慣化しておきたい行動

災害時に求められる「すぐに動ける備え」
大規模な地震や台風、豪雨災害が発生した際には、迅速な避難行動が命を守る鍵となります。
しかし、いざというときに必要なものが手元になかったり、移動手段が確保できなかったりすると、適切な行動が取れず危険な状況に陥る可能性があります。
そのため、災害時に慌てず行動するためには、平時からの小さな備えを習慣化しておくことが非常に重要です。
「こまめに、多めに、満タンに。」を意識する
日常生活の中でできる防災意識の基本として、「こまめに、多めに、満タンに。」という考え方が推奨されています。
これは非常にシンプルですが、実際の災害時に大きな差を生み出す重要な習慣です。
スマートフォン・バッテリー
情報収集や連絡手段となるスマートフォンは、常に充電を十分に保つよう心がけます。
モバイルバッテリーも携帯し、充電切れに備えておきます。
お金
災害時にはキャッシュレス決済が使えない場合もあります。
現金(特に小銭)を常に一定額持ち歩き、最低でも10円玉・100円玉を中心に10枚程度用意しておくと安心です。
食料・水
家庭には最低1週間分の食料・水の備蓄を確保しておきます。
すぐに消費できるローリングストック法(使いながら補充する備蓄方法)も効果的です。
トイレ
災害時にはトイレの使用が制限されることが想定されます。
外出先で利用できるトイレの場所を日頃から把握しておくことや、携帯トイレを備えておくことも重要です。
車
大規模災害発生時はガソリン供給が滞る可能性があります。
車は常にガソリンを満タンに近い状態に保つよう意識し、非常用持ち出し品も車内に積んでおくと安心です。
外出先
商業施設や飲食店などの利用時には、非常口や避難経路をこまめに確認することを習慣にします。
どこにいても「もし今、災害が起きたらどう動くか」を意識することが重要です。
キッチン
地震などによって調理器具や食器が落下・飛散するリスクがあります。
キッチン周りは、転倒防止措置や収納の工夫をしておくと安全性が高まります。
脱衣所
浴室や脱衣所はガラス破片や割れた鏡による負傷リスクが高いため、移動の際に足元を守れるスリッパなどを常備しておくと有効です。
日常に取り入れたいその他の習慣
上記に加え、以下の行動も日常的に意識しておくと災害時のリスクをさらに軽減できます。
- ハザードマップを確認し、避難経路・避難所を把握する
- 家族や職場で緊急連絡手段・集合場所を共有しておく
- モバイルバッテリーや非常食の使用期限を定期的にチェックする
日頃の通勤(通学)経路を確認する
通勤・通学・買い物など日常生活の移動ルートの中にも、災害時に危険となる場所、安全な一時避難場所が存在します。
普段から徒歩での移動時に次のようなポイントを意識して確認しておくことが重要です。

- 倒壊リスクがあるブロック塀や老朽化した建物、自動販売機など、近づくと危険な場所
- 災害時に一時的な避難場所となる公園や堅牢な建物
- 公衆電話の場所(非常時の連絡手段として活用できる)
特に、帰宅困難者が発生しやすい都市部では、あらかじめ複数の避難経路や集合場所を把握しておくことで、冷静な行動につながります。
「いつもの道だから大丈夫」という思い込みを避け、日頃から安全確認をする習慣をつけることが大切です。