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2025.09.22

「日本はなぜ災害大国なのか?〜これまでに起きた災害から学ぶ〜」

「日本はなぜ災害大国なのか?〜これまでに起きた災害から学ぶ〜」

日本は世界有数の自然災害大国

日本は、国土面積こそ世界の約0.25%にすぎませんが、地震の発生回数は世界全体の約10%を占め、活火山の数も世界の約7%に達しています。

さらに、年間平均20個前後の台風が発生し、そのうち数個が上陸・接近しています。

これらの事実から、日本は世界有数の自然災害大国であることがわかります。

日本に自然災害が多い理由について

自然災害は多く発生する要因はいくつかあります。

プレート境界に位置する地理的要因

日本列島は、ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートという4つのプレートが複雑に交差する地点に位置しています。


このため、地震活動が活発であり、津波や火山噴火といった大規模な自然災害が発生しやすい状況にあります。

山地の多い地形

日本の国土の約7割は山地で占められており、河川は短く急流が多い地形となっています。
この地形的特徴により、大雨や台風時には河川の氾濫や土砂災害が発生しやすくなっています。

気候特性と気象変動

四季がはっきりしている日本では、気圧配置の変化により台風が発生しやすく、梅雨前線の停滞による集中豪雨も頻繁に発生します。

近年では、地球温暖化の影響により、台風の大型化や異常気象による災害リスクがさらに高まっています。

これまでに発生した主な自然災害

日本では過去に多くの大規模災害が発生しており、それぞれが社会に大きな影響を及ぼしてきました。

阪神・淡路大震災(1995年)

兵庫県南部を震源とするマグニチュード7.3の直下型地震です。
死者数は約6,400人にのぼり、高速道路や建物の倒壊など都市型災害の脅威を改めて認識させる結果となりました。

東日本大震災(2011年)

三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震と大津波が発生しました。
死者・行方不明者数は約22,000人にのぼり、福島第一原子力発電所事故を含む複合災害となったことも、深刻な課題を浮き彫りにしました。

熊本地震(2016年)

熊本県熊本地方で発生した一連の地震では、特に本震(マグニチュード7.3)による被害が甚大でした。
住宅倒壊やライフライン寸断により、多くの地域で生活再建に長期間を要する事態となりました。

西日本豪雨(2018年)

梅雨前線の活発化により、西日本各地で記録的な豪雨が発生しました。
洪水や土砂災害により死者数は約220人に達し、広域避難やインフラ寸断への対応力強化の必要性が指摘されました。

広島土砂災害(2014年)

広島県広島市安佐南区・安佐北区を中心に、短時間の集中豪雨によって大規模な土砂災害が発生しました。
斜面崩壊と土石流により住宅地が被害を受け、約70人の尊い命が失われました。
都市部における土砂災害リスクの高さと、ハザードマップ活用の重要性が強く認識される契機となりました。

御嶽山噴火(2014年)

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山において、突発的な水蒸気噴火が発生しました。
登山中の多くの人々が噴火に巻き込まれ、死者・行方不明者数は約63人にのぼりました。
火山災害に対する情報提供体制の整備や、登山者向けの防災対策強化が求められるきっかけとなりました。

日本各地に広がる災害リスク

日本全国に目を向けると、これまでに起こった地震、津波、火山噴火、豪雨、土砂災害といった自然災害リスクが、特定の地域に限らず広範囲に分布していることがわかります。


たとえば、太平洋プレートと陸側プレートの境界にあたる東北・関東・東海・四国・九州沿岸部では、巨大地震と津波のリスクが継続的に指摘されています。一方、内陸部でも、活断層地震や急峻な地形に起因する土砂災害のリスクが常に存在しています。

近年では、従来リスクが比較的低いとされていた地域でも、集中豪雨による水害や台風災害が頻発しており、「安全な場所は日本国内に存在しない」という認識が定着しつつあります。


さらに、火山活動に目を向けると、富士山、浅間山、桜島、阿蘇山、雲仙岳など、活動が活発な火山が全国各地に点在しており、噴火災害も無視できないリスクとなっています。

このように、日本では地震や津波に限らず、あらゆる自然災害リスクが地理的・気象的な条件によって重層的に存在しています。


まとめ

日本は、地理・地形・気候という複合的な要因によって、世界有数の自然災害大国となっています。

これまでに多くの大規模災害を経験してきた日本では、地域特性に応じた備えと、日常的な防災意識の向上が不可欠です。

過去の災害から学び、未来のリスクに備える姿勢が、これからますます重要となっています。