2020.07.09
災害時のデータを可視化することで、防災準備をより効果的に。
皆さんは、台風時の高潮警報を見たことがありますか?そこに表示される情報は何を表していて、それは建物、人、道路、橋にどのような影響を与えるのかを説明できますか?表示されるデータが実際に何を意味するのか、現実的に可視化するのは難しいことです。今回は、NASAの膨大な量の科学データを利用して、VRにより災害データが可視化された事例をご紹介します。
バーチャルリアリティを利用した地球観測データの可視化
このプロジェクトは、ArcGISポータルとNASA気候シミュレーションセンター(NCCS)にあるデータの評価から始りました。テストの結果、APIを使用して、災害アプリケーションデータをクエリして提供することが可能であることが示されました。その後、データは正確な3D地形や構造物の上に重ね合わされ、可視化されました。カスタムVRインターフェースの1つでは、プエルトリコのサンフアンの3Dモデルにインタラクティブな水位ツールが表示され、ハリケーン「マリア」後の深刻な洪水と、異なるカテゴリーのハリケーンに対する洪水のシミュレーションを実演しています。重要な成果としては、NCCSがホストするNASAポータルから新しいデータセットをほぼリアルタイムでインポートしたことが挙げられます。新しいデータセットが利用可能になると、追加のコーディングや開発をすることなく、それらをVR環境に取り込むことができました。例えば、2019年7月にカリフォルニア州リッジクレストで7.1の地震が発生した後、災害アプリケーショングループとNavtecaは、ウェブポータルとVRデモの両方で同時に新しいInSARデータを提示しました。同様に、ハリケーン「ドリアン」が東海岸を遡上した際に、リスクの高い沿岸部の土壌水分のVR可視化を作成しました。
データの可視化でより効果的な防災準備を
このようなVR可視化は、GISや地球観測データの理解に大きな影響を与える可能性があります。また、ユーザーや利害関係者が災害の影響や経年変化について協力してコミュニケーション方法を改善していく必要があります。災害データがVRを利用して可視化されることは防災準備にも有効的で、今後のさらなる精度向上と展開に期待します。弊社でも、防災に関する体験ができる防災VR / ARや防災VR暴風雨編などをご提供しております。お気軽にお問い合わせ下さい。
参照元:Virtual World, Real Understanding: Using Virtual Reality to Visualize Earth Data
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