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2019.07.23

校舎が崩壊しても壊れない耐震強化デスク

校舎が崩壊しても壊れない耐震強化デスク

防災に関する世界の取り組みを紹介していきます。
第13回はイスラエルで開発されている耐震強化デスクを紹介します。

イスラエルの工業デザイナーが、地震で建物が崩壊してがれきの下敷きになっても壊れないという耐震強化デスクを開発しました。

被害から生まれた強化デスク

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工業デザイナーアーサー・ブラッターさんは、2010年のハイチ地震で倒壊した学校の写真を見て衝撃を受け、がれきの下敷きになった人たちの命を救いたいという思いから机の開発に着手しました。
これに賛同した恩師のアイド・ブルーノさんも協力し、安価で軽量の耐震強化デスクを考案。机は子ども2人が下に入れる大きさで、子どもでも持ち上げられる軽さと、上部からの1トンまでの圧力に耐えられる耐久性を兼ね備えています。

安全性テストも十分に行われた

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机の表面は全体に衝撃を行き渡らせる設計になっており、建物が崩壊して上からがれきが落ちてきても、構造が保たれるといいます。既にイスラエル軍の耐久検査を済ませ、1トンまでの圧力に耐えられる耐久性を備えていることが実証されています。
世界各地の地震国に住む子どもは約3億人。学校校舎が耐震化されていない途上国などでは、大地震が起きれば多くの子どもたちが犠牲になる恐れもあります。ブルーノさんは、この机を広く普及させ、命を守るために使ってほしいと訴えています。

身の回りから防災への取り組みを

建物の耐震設備が進んでいない発展途上国において、地震は規模にかかわらず命を奪う驚異となり得ます。子どもたちが学校で普段から耐震強化デスクを使って勉強をしていれば、授業中に地震が襲って来たとき落下物や瓦礫から少しでも身を守ることができますね。

参考:https://www.timesofisrael.com/israel-gives-taiwan-tables-that-double-as-earthquake-shelters/