2020.01.10
瓦礫下からの救助特化型フォークリフト
震災時では建物は崩壊し、コンクリートや鉄骨の下敷きになってしまうことが多くあります。瓦礫下からの救助には、手を使ったりドリルや長尺バールを使用しますが、救助者への二次災害が多く起こってしまうようです。今回は瓦礫下からの救助の効率化と救助者の安全を考えたRescue F-100というフォークリフトをご紹介します。
震災時の救助者への二次災害
近年日本では地震活動が活発になっており、2009年では1万回以下だった地震の回数は、2010年以降1万回を下回った年がありません。これにより防災への関心が高まっており、震災だけに限らず震災後の二次災害から自分の身を守る対策をしっかりとしている方も多いのではないでしょうか。二次災害への対策をとるのは消防隊などの救助者も同じです。救助者への二次災害は主に瓦礫処理中に多く発生するようです。Rescue F-100はそのような二次災害を起こさないようにと考えられました。
瓦礫からの救助に特化したRescue F-100
Rescue F-100は韓国のハンソン大学、KwangSik Kimによって考えられたコンセプトフォークリフトで、そのサイズは一般的な自動車よりも小さく、大型バイク程です。この小回りの効くRescue F-100は、手元のモニターで操ることができます。モニター画面には瓦礫の下敷きになっている人の輪郭が映し出されます。アームは自由自在に動かすことができ、また非常に強力で、瓦礫の下に差し込むとそのまま持ち上げたり、横に倒したりして被救助者と瓦礫の間に簡単にスペースを作ることができます。何人もの救助者を必要とすることなく、救助を迅速且つ安全に行うことができます。
常に最適な防災対策を
今回は瓦礫下からの救助に特化したRescue F-100をご紹介しました。こちらはコンセプト段階ですが、救助者の方への安全を考えられた、機械による救助のアイデアがもっと実現していくといいですね。私たちも建物の強度の見直しや対策など、事前に自分で身を守る方法がまだたくさんあるかもしれないので、震災が増えている今だからこそ定期的に見直し、最適な対策をしていきましょう。
参照:http://www.tuvie.com/rescue-f-100-concept-forklift-by-kim-kwangsik/